看護の現場が変わる!DiNQL(ディンクル)とは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

皆さんはDiNQL(ディンクル)をご存じですか?DiNQLとは、労働と看護の質を向上させるためのデータベース事業のことです。

 

問題解決の糸口となる膨大なデータ

看護師が長く安心して働ける環境をつくるためには、看護の質を上げることが必要です。そこで注目されたのが「ビックデータ」。これからの医療において、日本中の患者のデータをいかに解析するかが大きな注目を集めています。そしてまた、看護の現場においてもデータを活用しようという動きが加速しています。労働状況や医療安全、人員配置ほか、ありとあらゆる膨大なデータを収集し、比較分析できるシステムがDiNQL(ディンクル)。評価指標に基づいたデータを入力することで、全国平均と自分の病院を比べることが可能に。日本看護協会が2012年度から取り組み、2017年度には609病院が参加しています。

そもそもビックデータとは

総務省では、ビッグデータを「事業に役立つ知見を導出するためのデータ」と定義しています。また、IT用語辞典には以下のように掲載されています。

「ビッグデータとは、従来のデータベース管理システムなどでは記録や保管、解析が難しいような巨大なデータ群。明確な定義があるわけではなく、企業向け情報システムメーカーのマーケティング用語として多用されている。
多くの場合、ビッグデータとは単に量が多いだけでなく、様々な種類・形式が含まれる非構造化データ・非定型的データであり、さらに、日々膨大に生成・記録される時系列性・リアルタイム性のあるようなものを指すことが多い。今までは管理しきれないため見過ごされてきたそのようなデータ群を記録・保管して即座に解析することで、ビジネスや社会に有用な知見を得たり、これまでにないような新たな仕組みやシステムを産み出す可能性が高まるとされている。」

引用:IT用語辞典「ビックデータ」

医療におけるビックデータ

私たちが医療機関を受診すると生まれるデータは、非常に様々で情報量も膨大です。下記のデータは医療におけるビックデータといえます。

レセプトデータ

レセプトとは、病院などの医療機関が健康保険組合に提出する月ごとの診療報酬明細書のことです。健康保険で定められた基準に基づいて作成されるもので、患者ごとに処方された診療内容が記載されています。レセプトを見れば、その患者がどんな治療を受けたのかが分かります。

DPCデータ

DPCとは、「Diagnosis Procedure Combination」の略。診断(Diagnosis)と治療・処置(Procedure)を組み合わせ(Combination)たものです。患者の病名や症状、治療内容を厚生労働省が定めた診断群1572に分類し、分類ごとに1日あたりの入院費用を定めた新しい計算方式です。

 

DiNQLの特長。職場環境を改善する糸口

さて、このように医療業界においてもデータが活用されているなかで、労働と看護の質を向上させるDiNQLはどのような特長があるのでしょうか?

DiNQLは、看護職が健康で安心して働き続けられる環境整備と看護の質向上に向けた、看護管理者のデータマネジメントの取り組み(PDCAサイクル)を支援する仕組みです。そのツール(道具)として、ベンチマーク評価を行うITシステムを提供します。
インターネット経由で全国の病院から労働と看護の質評価指標データ(人員配置や労働時間、看護実践の内容、患者アウトカム等)を収集し、同規模・同機能を 備える病院や病棟と比較したベンチマーク評価を行います。
ITシステムにデータを入力すると、すぐにグラフや結果が表示されるため、他施設との違いや自施設の強みと弱みを把握し、経年的な変化をデータで確認しながら、病棟マネジメントの改善、看護実践の強化に結びつけることが期待されます。

引用:労働と看護の質向上のためのデータベース(DiNQL)事業

結果だけでなく、「なぜ」・「どうして」が見える

職員の労働時間や誤嚥件数などの数値結果だけでなく、結果につながる経緯まで見えるようになります。

職場環境の問題・課題を可視化できる

数値化により看護の質が可視化され、潜んでいた課題が明確になります。そうすれば、環境整備にも取り組みやすくなります。

 

DiNQLの目標

日本看護協会では、以下を目標に掲げています。

  1. 看護実践をデータ化することで、看護管理者のマネジメントを支援し、看護実践の強化を図る
  2. 政策提言のためのエビデンスとしてデータを有効活用し、看護政策の実現を目指す

これから一層少子高齢化が進み、医療も「病院完結型」から「地域完結型」へと移っていきます。

地域完結型の医療

複数疾病を抱える高齢患者が増加する、これからの日本。入院して病気を”治す医療”から、共存しながらQOLの維持・向上を目指す”支える医療”へとシフトしていきます。患者にとって住み慣れた地域の診療所やクリニックで、病気・ケガの診断、治療、健康診断、検診などを行い、切れ目の無い医療を提供していこうというものです。

こうした地域完結型の医療において、今後、さらに重要となってくるのが情報共有とデータの活用。その大きな役割を担っているのがDiNQLなのです。DiNQLの導入によって、病院全体の労働環境改善と質向上が期待されています。より良い医療が実現すれば、患者さんにとっても素晴らしいことですよね。

もし今後、あなたが入力のお手伝いを任されたら、大変だとは思いますが“患者さんのため、現場・同僚・ご自身のため”に頑張ってくださいね!きっと発見もたくさんあって、やりがいのある業務だと思いますよ!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*